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酒さの治療 国内外の動向2016
山崎 研志
1
1東北大学 大学院医学系研究科神経・感覚器病態学皮膚科学
キーワード:
Clonidine
,
Doxycycline
,
Ivermectin
,
Metronidazole
,
Nadolol
,
Propranolol
,
Tetracycline
,
光線療法
,
酒さ
,
経口投与
,
経皮投与
,
鼻瘤
,
スキンケア
,
Carvedilol
,
固体レーザー
,
気体レーザー
,
レーザー療法
,
Azelaic Acid
,
皮膚剥離術
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Administration, Oral
,
Clonidine
,
Doxycycline
,
Ivermectin
,
Metronidazole
,
Nadolol
,
Propranolol
,
Phototherapy
,
Rosacea
,
Rhinophyma
,
Tetracycline
,
Skin Care
,
Lasers, Gas
,
Lasers, Solid-State
,
Laser Therapy
,
Azelaic Acid
,
Carvedilol
pp.244-249
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017167888
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2016年に公表された『尋常性痤瘡治療ガイドライン』には,酒皶関連の項目が記載された.酒皶関連項目として,外用療法,内服療法,レーザー治療・光線療法,そしてスキンケアの4項目にわたっての酒皶に対する有用性を検証し,日本の保険診療下医療における推奨度設定を行った.本ガイドラインでは酒皶治療に推奨度が高いものが設定できず,総じて推奨度C2「行ってもよいが推奨しない」という判定にされている.その主たる事由は酒皶に対して有効な保険適用薬剤が導入されていないこと,日本人でのエビデンスが乏しいことである.
しかしながら,海外での酒皶治療の治験報告や臨床研究のエビデンスから鑑みると,推奨度をAとすべき外用療法や内服療法が日本でも入手可能である.これらの日本で入手可能な酒皶に対する適応(疾病に対して有効であること)となりうる薬剤は,2016年末時点では日本保険診療制度下では酒皶に対して保険償還適用が承認されていない.本稿では,国内外の酒皶治療動向を紹介しつつ,日本での保険適用の有無に留意したうえで,実地的に日常診療で酒皶治療に適応しうる方法を紹介する.お読みいただくにあたって,私見がそこそこ含まれていることにも留意して読み進めていただきたい.(「はじめに」より)
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