特集 高齢者の非腫瘍性血液疾患
5.高齢者の再生不良性貧血
山﨑宏人
1
Hirohito Yamazaki
1
1金沢大学附属病院 輸血部 准教授(輸血部長・病院臨床教授)
pp.55-62
発行日 2018年12月30日
Published Date 2018/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201901055
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高齢の再生不良性貧血患者を対象とした標準的な治療指針は国際的にも確立されていないが,初回治療として治療関連毒性の強い同種骨髄移植が適応されることはなく,免疫抑制療法を選択するのが一般的である。しかし,高齢患者では重篤な感染症合併による死亡率が高いため,若年患者に比べて生存率は低下する。高齢患者は併存疾患や臓器の予備能がそれぞれ異なっているため,年齢のみで適応を判断せず,患者ごとにリスクを評価した個別の対応が必要である。