特集 骨髄異形成症候群(MDS)の分類・病態・治療と予後の最前線
5.高リスク骨髄異形成症候群に対する治療(新薬と移植を除く)
臼杵憲祐
1
Kensuke Usuki
1
1NTT東日本関東病院 血液内科 部長
pp.1727-1738
発行日 2018年11月30日
Published Date 2018/11/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018121727
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高リスクMDSの主な治療選択肢は,同種移植とアザシチジン(azacitidine:AZA)治療である。治癒が得られる治療法は同種移植のみであるが,移植がなされない例ではAZAが選択される。支持療法単独や低用量シタラビンなどの通常治療に較べてAZA治療によって生存期間が改善され,75歳以上の高齢者,WHO分類では急性骨髄性白血病(AML)に分類されるFAB分類のRAEB-Tや, 低形成MDSでも同様に生存期間の改善がみられる。