特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第9章 血液
骨髄異形成症候群
名島 悠峰
1
1がん・感染症センター都立駒込病院血液内科
pp.905-908
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_905
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骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes:MDS)は,造血細胞の異常な増殖とアポトーシスを特徴とする血液腫瘍性疾患である.近年,ゲノミクスに基づく研究の進歩に伴い,造血幹細胞レベルで生じる遺伝子異常に伴って発症するメカニズムが解明されつつある.MDSの病型分類は,歴史的な背景から複雑であるが,現行のWHO分類第4版改訂版1)に従って分類されることが多い.鑑別疾患が多く,しばしば診断に難渋して治療介入にいたるまで長期間を要するケースもある.本稿では,MDSの診断から予後予測までの過程について概説する.
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