特集 トロンボポエチン受容体作動薬の臨床応用 ~現況と展望~
2.血液疾患 3)骨髄異形成症候群
今西大介
1
,
宮﨑泰司
2
Daisuke Imanishi
1
,
Yasushi Miyazaki
2
1長崎大学 原爆後障害医療研究所 血液内科学分野 助教
2長崎大学 原爆後障害医療研究所 血液内科学分野 教授
pp.201-209
発行日 2015年1月30日
Published Date 2015/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201502051
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骨髄異形成症候群は,造血幹細胞の異常によって無効造血をきたし,血球減少を認める疾患である。血球減少に対する支持療法として輸血が行われることが多いが,赤血球や好中球の減少に対しては,エリスロポエチンや顆粒球コロニー刺激因子などの造血因子の有効性も報告されている。血小板減少に対しては,近年開発されたトロンボポエチン受容体作動薬であるロミプロスチムとエルトロンボパグの有効性が海外の臨床試験で報告されており,他の造血因子製剤とともに骨髄異形成症候群に対する有用な治療法として期待されている。