特集 悪性リンパ腫の新規標的治療薬
2.PI3K(phosphatidylinositol-3-kinase)阻害薬
福原規子
1
Noriko Fukuhara
1
1東北大学病院 血液免疫科 講師
pp.31-36
発行日 2017年12月30日
Published Date 2017/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201801031
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Phosphatidylinositol-3-kinase(PI3K)阻害薬は,乳癌や消化器癌など多くの固形癌においても注目される標的治療薬であり,造血器腫瘍ではおもにB-cell receptor(BCR)を介したシグナル伝達系を標的とした薬剤として,慢性リンパ性白血病および低悪性度B細胞リンパ腫への有効性が明らかとなり治療開発が進められてきた。本稿では,低悪性度B細胞リンパ腫を対象としたPI3K阻害薬として,idelalisibおよびcopanlisibについて概説する。