Japanese
English
特集 mTORをめぐるシグナルタンパク
PI3Kの新しい阻害剤
New PI3K inhibitors
孔 徳新
1
,
矢守 隆夫
1
Dexin Kong
1
,
Takao Yamori
1
1(財団法人)癌研究会癌化学療法センター分子薬理部
pp.541-547
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100813
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ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)はホスホイノシチドのイノシトール環の3位をリン酸化する一群の酵素であり,細胞の増殖,生存などに重要な役割を持ち,がんなどの疾患と密接な関係がある。第一世代のPI3K阻害剤としてLY294002やwortmanninはPI3Kの機能解析に重要な役割を果たしたが,副作用などの原因で臨床試験まで行かなかった。近年,新しいPI3K阻害剤の開発が非常に早い速度で進んでおり,NVP-BEZ235を始めいくつかの阻害剤がすでに臨床試験に入っている。本稿ではPI3Kの機能などを簡単に紹介し,PI3K阻害剤の研究進展などを概説する。
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