特集 悪性リンパ腫の新規標的治療薬
4.ALK(anaplastic lymphoma kinase)阻害剤
永井宏和
1
Hirokazu Nagai
1
1国立病院機構名古屋医療センター 血液・腫瘍研究部 部長
pp.41-47
発行日 2017年12月30日
Published Date 2017/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201801041
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ALK(anaplastic lymphoma kinase)はALK陽性未分化大細胞型リンパ腫の病態の中心であり,その阻害剤は高い効果が期待されている。近年,肺がんを対象に3種類のALK阻害剤が上市されているが,ALK陽性未分化大細胞型リンパ腫に対する開発の進捗は遅い。本邦では,医師主導でALK陽性未分化大細胞型リンパ腫でのALK阻害剤(クリゾチニブ,アレクチニブ)の開発が行われている。早期の適応拡大が望まれる。また,ALK阻害剤と化学療法併用の臨床試験も行われており,今後の動向が注目される。