特集 悪性リンパ腫の新規標的治療薬
1.BTK(Bruton's tyrosine kinase)阻害薬
加藤光次
1
Koji Kato
1
1九州大学病院 血液・腫瘍・心血管内科 講師
pp.23-30
発行日 2017年12月30日
Published Date 2017/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201801023
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悪性リンパ腫は,多彩な病型にもかかわらず,化学療法を中心とする画一的な治療が行なわれている。近年,この多彩な病型の背景にある遺伝子異常や細胞内シグナル伝達経路が明らかになり,それらを標的とする分子標的薬剤の導入も始まっている。2013年,初めて臨床的効果が示されたBTK阻害薬イブルチニブは,悪性リンパ腫における分子標的薬剤のトップランナーであり,その後の多くの臨床試験の成功を通して,日常臨床および将来の臨床開発の軸となっている。