特集 改訂造血器腫瘍WHO分類2016 ~概要と意義~
3.急性骨髄性白血病
麻生範雄
1
Norio Asou
1
1埼玉医科大学 国際医療センター 造血器腫瘍科 教授
pp.377-385
発行日 2017年2月28日
Published Date 2017/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201703041
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急性骨髄性白血病のWHO2016年分類の基本的なカテゴリーは,前分類とほとんど変わっていない。反復性遺伝子異常を伴う群では,暫定的な候補であったNPM1変異とCEBPA両アレル変異が正式な病型となり,BCR-ABL1とRUNX1変異が新たな暫定候補となった。非特定型のうち,赤芽球増加を認める病型が大きく変更された。全骨髄細胞中の芽球の割合20%以上を白血病とする一貫した定義となり,大部分を占める20%以下の例は骨髄異形成症候群へ組み入れられることになった。WHO2016分類は病型をより明確にし,治療反応を予測するものである。