今月の主題 リンパ系疾患へのアプローチ
リンパ系疾患の臨床
多発性骨髄腫—治療
古沢 新平
1
,
山崎 竜弥
1
Shinpei Furusawa
1
,
Tatsuya Yamazaki
1
1獨協医科大学・第3内科
pp.1786-1790
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219257
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多発性骨髄腫の治療は,抗腫瘍療法と支持療法とからなる.抗腫瘍療法は化学療法が主体であり,そのほかときに放射線療法が行われ,また近年はインターフェロン療法が話題となっている.化学療法が開発される1950年代以前の多発性骨髄腫の50%生存期間は約6ヵ月にすぎなかったが,化学療法と支持療法の進歩があいまって,近年は3年前後と著しく延長した1).本症の自然経過はおおむね緩慢であるが,かなり短いものから著しく長いものまで多様であり,合併症の多彩なこととあいまって,本症の治療には症例ごとのきめの細かい配慮が必要である.以下,本症の治療の現況と問題点を概説する.
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