特集 超高齢化時代の血液疾患診療
7.高齢者多発性骨髄腫の特徴と治療の実際
石田禎夫
1
Tadao Ishida
1
1札幌医科大学医学部 消化器・免疫・リウマチ内科学講座 准教授
pp.1733-1742
発行日 2013年11月30日
Published Date 2013/11/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201312081
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高齢者多発性骨髄腫の初回標準治療としては,メルファラン+プレドニゾロン(MP)療法に比較して,MP+ボルテゾミブ(MPB)療法で13.3カ月,MP+サリドマイド(MPT)療法で平均6.6カ月のOSの延長が報告された。現時点では初発移植非適応患者にはMPB(ボルテゾミブの投与は週に1回)が推奨され,その他にボルテゾミブ+デキサメタゾン(BD),BD+シクロホスファミド(BCD)などが推奨される。レナリドミド+デキサメタゾン療法やMPT療法も有効であり,将来これらの治療法が初発症例に使用可能になることを期待したい。