今月の主題 電気泳動の進歩
カラーグラフ
骨髄腫
山口 潜
1
1虎の門病院血液科
pp.868-870
発行日 1979年9月15日
Published Date 1979/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915188
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骨髄腫は,B細胞由来の形質細胞の悪性増殖性疾患と考えられている.骨髄腫細胞の形態は症例により多種多様で,各症例に特徴的な形態が認められる.Wright-Giemsa染色または電顕像から免疫グロブリンの型を想定することは困難であるが,IgA型骨髄腫ではflame cellのごとき形態を示す骨髄腫細胞が多い.
骨髄穿刺液の塗株標本とclot sectionを比較すると,異型性の存在から腫瘍性増殖を早期に確認できるのは塗抹標本における細胞形態学でちる.このことは,骨髄腫の診断が確定した後で塗抹標本と組織を回顧的に比較してみても確認しえた.
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