特集 造血器腫瘍の微小残存病変(MRD)
7.Circulating Biomarker(exosome,microRNA,cfDNAなど)はMRDに有用か?
三嶋雄二
1
Yuji Mishima
1
1公益財団法人がん研究会 がん化学療法センター 特任研究員
pp.1273-1280
発行日 2016年8月30日
Published Date 2016/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201609073
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近年,分子標的療法あるいは造血細胞移植技術等の治療法の進歩により,血液腫瘍全般にわたって治療成績の進歩は著しく,様々な疾患で従来の検出手法では残存病変を検出しない極めて深い寛解状態を維持する症例も増えてきている。しかし,このような治癒に至ったように見える症例も含め,多くは再発するため,治療成績の向上には,この微小残存病変の再燃をいち早く見つけることが肝要である。近年,腫瘍細胞より体液中に放出される無細胞の因子が,低侵襲で高感度のリキッドバイオプシーのバイオマーカーとして非常に注目されている。