発行日 2016年5月30日
Published Date 2016/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201606017
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発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は,PIGA遺伝子の欠損した造血幹細胞クローンの拡大する造血幹疾患である。① 溶血,② 血栓,③ 骨髄不全を三大主徴とし,慢性腎臓病なども予後に影響を与える。抗C5抗体薬エクリズマブが2010年よりわが国でも薬価収載され,PNHの治療法を大きく変えた。多くの投与例ではLDHの改善を中心とした有効性が確認されているが,投与適応基準,一部の日本人症例にみられる不応例,血管外溶血の持続,妊娠合併例などへの対応法など,今後,解決しなければならない課題も多い。