特集 静脈血栓塞栓症2016~わが国の最新の情報から~
序~明らかになりつつあるわが国の実像~
中村真潮
1
Mashio Nakamura
1
1三重大学大学院 医学系研究科 循環器・腎臓内科学 客員教授 村瀬病院 副院長/肺塞栓・静脈血栓センター長
pp.321-323
発行日 2016年2月29日
Published Date 2016/2/29
DOI https://doi.org/10.20837/5201603017
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高齢化や生活習慣の変化により血栓症が増加している。アテローム血栓症に比して研究や対策が遅れていた血栓塞栓症だが,近年,大変注目されている。中でも静脈血栓塞栓症は,わが国では稀な疾患と考えられてきたが,診断機器の進歩や認識の向上により,その診断数が急増している。人種や環境の違いにより病態が異なる可能性があるため,欧米の指針をそのまま用いることは難しい。日本人を対象とした研究が必要とされている。本特集では,わが国の静脈血栓塞栓症に関する最新の情報を第一人者の先生方にご執筆いただいた。