特集 急性骨髄性白血病のゲノム解析 ~現状と展望~
序 ~造血器腫瘍ゲノム研究の最前線から~
北村俊雄
1
Toshio Kitamura
1
1東京大学 医科学研究所 細胞療法分野/幹細胞シグナル制御分野 教授
pp.1573-1575
発行日 2015年10月30日
Published Date 2015/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201511017
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SNPアレイと高速シークエンス技術の革新的進歩によって,癌や白血病で多くの遺伝子変異が同定された。なかでも造血器腫瘍に関する研究が先行し,スプライシング関連因子,エピジェネティクス因子,コヒーシン複合体など,これまでに変異が知られていなかった多くの遺伝子群に変異が見つかった。現在,これらの遺伝子変異の病態的意義や予後との相関や,複数の遺伝子変異の協調,変異遺伝子を標的とした治療法開発などの研究が急速に進みつつある。本特集では本分野の最前線に位置するトップランナーが最新の状況を解説する。