Japanese
English
特集 血流と肝画像
序/血流と肝研究
Blood Flow and Liver Research
板井 悠二
1
Yuji ITAI
1
1筑波大学臨床医学系放射線医学
1Department of Radiology, Institute of Clinical Medicine, University of Tsukuba
キーワード:
肝血流
,
肝画像
,
脂肪沈着
,
focal sparing
Keyword:
肝血流
,
肝画像
,
脂肪沈着
,
focal sparing
pp.131-132
発行日 2000年3月15日
Published Date 2000/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900486
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- Abstract 文献概要
肝は肝動脈,門脈の2種の供血系を有す,他に例を見ない特異な臓器である.また,動脈―門脈,肝動脈―肝外動脈,門脈―‘非門脈’内臓静脈,門脈―全身静脈,肝静脈―肝静脈が肝内で生理的にも吻合を有し,病的状態ではこの系がさらに発達し,流量にも,流れの方向にも変化をきたし得る.
肝画像診断は血管造影により血管系のみを描出し,シンチグラムにより肝実質を見ていた時代から超音波(US),CT,MRIなどの肝実質と血管系を同時に見る画像に発展した.造影剤の各種血管からの投与により,またときに特定の血管を一時的に閉塞した状態で造影剤動態を観察することにより,血流の三次元的解析は飛躍的に向上した.カラー/パワードプラの発達はより生理的状態での腫瘍,非腫瘍部の局所の血流に新たな知見を与えている.
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