特集 赤血球造血のメカニズムとその異常 -最近の進歩-
序 ~赤血球造血のメカニズムとその異常~
張替秀郎
1
Hideo Harigae
1
1東北大学大学院医学系研究科 血液免疫病学分野 教授
pp.1291-1294
発行日 2018年8月30日
Published Date 2018/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018091291
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
赤血球は血液1μLあたり約500万個が含まれており,総数で25兆個にのぼる。この膨大な数の赤血球を維持するために,毎日2,000億個の赤血球が産生されるが,その特殊な細胞形態と機能が完成するには,造血因子および鉄の適切な供給とヘモグロビンの蓄積,赤血球酵素の合成,膜構造の構築および脱核が必要である。本特集では,これら一つ一つに焦点を当て赤血球造血のメカニズムを俯瞰するとともに,それぞれの異常がどのような疾患の発症に帰結するか,考察してみたい。