特集 補体のすべて ~機能から病態まで~
序 ~補体学のすすめ~
有賀正
1
Tadashi Ariga
1
1北海道大学大学院 医学研究科 小児科学分野 教授
pp.1253-1257
発行日 2015年8月30日
Published Date 2015/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201509017
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当初,抗体の作用を補う成分として発見された補体は,その後,様々な生理学的作用・病態に関連する60種類ほどの分子群からなるシステムとして研究されてきた。近年,自然免疫系研究のブレークスルーもあり,その一翼を担う補体の重要性が再認識されてきている。しかし,専門用語やシステムの複雑さから,補体に関する理解が一般の医療関係者へ浸透しているとは言い難い。本特集では,各分野の専門家に基礎的な補体の機能から補体が関連する様々な疾患の病態まで,最新の解説をお願いした。各項目を通読することで補体に関する理解が深まり,その知識が日常の診療に少しでも役立てば幸甚である。