特集 最近のゲノム解析技術の理解のために
2.Copy Number Variation解析の意義と方法
加藤洋人
1
,
石川俊平
2
Hiroto Katoh
1
,
Shumpei Ishikawa
2
1東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム病理学分野 助教
2東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム病理学分野 教授
pp.1107-1113
発行日 2015年7月30日
Published Date 2015/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201508029
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Copy Number Variation(CNV)とは,ヒトゲノムにおけるコピー数の変異であり,さまざまな疾患や体質個人差の原因となっている。今日では急速なゲノム解析技術の発展に伴い,本稿で紹介するような多彩な方法論に基づいたコピー数解析が可能である。CNVは疾患リスクや体質個人差と関連する胚細胞多型として認められる場合や,血液腫瘍を始めとする腫瘍性疾患においては,体細胞変異として染色体レベルのコピー数異常や遺伝子レベルでのCNVが認められ,予後相関因子や発癌のドライバーとして働く場合がある。