特集 造血器腫瘍の予後と予後因子2015
2.急性リンパ性白血病
早川文彦
1
Fumihiko Hayakawa
1
1名古屋大学医学部附属病院 血液内科
pp.785-791
発行日 2015年5月30日
Published Date 2015/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201506031
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成人ALLを従来型で治療した場合の5年生存率は30~50%と報告されており,予後不良因子として,年齢,発症時白血球数,t(9;22),t(4;11)などの染色体異常,寛解到達までの期間などがあげられてきた。最近,ALLの治療は小児型の治療の導入などで大きく変わりつつあり,治療成績も予後不良因子も変化しつつある。それに伴い,同種幹細胞移植の適応も変化してきている。また,最近の検査技術の進歩により,MRD,Ph-like ALLなどの新しい予後因子が判明してきている。