今月の主題 これ血液悪性疾患?自分の守備範囲?―非専門医のための見分け方
血液悪性疾患治療の現状
急性リンパ性白血病
石川 真穂
1
,
矢ヶ崎 史治
1
1埼玉医科大学国際医療センター造血器腫瘍科
pp.2140-2145
発行日 2010年12月10日
Published Date 2010/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104933
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ポイント
★成人急性リンパ性白血病(ALL)の完全寛解率は約70%であるが,再発率が高く,長期生存率は30~40%である.
★フィラデルフィア(Ph)染色体陽性ALL(Ph+ALL),Burkitt型に対しては層別化治療が適応される.
★思春期・若年成人ALLに対しては,成人プロトコールよりも小児プロトコールの治療成績が良好であることが示唆され,小児プロトコールの適応が試みられている.
★予後不良因子を有し,化学療法のみでは治癒を得ることが困難な症例においては,寛解後療法に同種造血幹細胞移植を行うことにより治療成績が向上することが,前方視的無作為化比較試験(genetic randomization)で明らかにされた.
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