特集 血液疾患とクローン性
2.クローン性造血異常 2)急性白血病のクローン性
石川裕一
1
,
清井仁
2
Yuichi Ishikawa
1
,
Hitoshi Kiyoi
2
1名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学
2名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学 教授
pp.849-855
発行日 2014年5月30日
Published Date 2014/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201406053
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従来,急性白血病のクローン性は染色体異常,遺伝子異常やフローサイトメトリーによる細胞表面マーカーにより論じられてきたが,次世代シークエンサーによる大量並列シークエンス時代の到来は急性白血病における新たな遺伝子変異の発見のみならず,急性白血病の発症・進展,再発時における遺伝子変異によるクローン性進化および複数のサブクローンの存在についても明らかにした。急性白血病の治癒を目指す上では,これらのクローン性進化,サブクローンの存在を考慮した研究,治療戦略の開発が必要であろう。