特集 血液疾患とクローン性
2.クローン性造血異常 3)悪性リンパ腫のクローン性
津山直子
1
,
竹内賢吾
2
Naoko Tsuyama
1
,
Kengo Takeuchi
2
1公益財団法人 がん研究会 がん研究所 病理部
2公益財団法人 がん研究会 がん研究所 病理部 主任研究員/公益財団法人 がん研究会 がん研究所 分子標的病理プロジェクト プロジェクトリーダー
pp.857-867
発行日 2014年5月30日
Published Date 2014/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201406061
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リンパ腫の診断に必要な情報は,臨床像,形態学,免疫表現型,遺伝子・染色体異常である。臨床像と病理所見から確定診断に至らない場合,免疫グロブリン遺伝子/T細胞レセプター遺伝子再構成を解析し,クローン性を評価することは診断に有用である。このような遺伝子レベルの解析は,リンパ腫の正確な病型診断や病態の把握に非常に有用であるが,結果を正しく解釈するには,解析手法と遺伝子再構成の正確な知識が必要であり,さらに個々の症例に応じて,臨床病理所見と合わせた総合的評価を行うことが重要である。