特集 血液疾患とクローン性
1.クローン性検査の方法 1)クローン性検査の方法:染色体分析とFISH
谷脇雅史
1
,
知念良顕
2
,
名越久朗
2
Masafumi Taniwaki
1
,
Yoshiaki Chinen
2
,
Hisao Nagoshi
2
1京都府立医科大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科学 教授
2京都府立医科大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科学
pp.821-826
発行日 2014年5月30日
Published Date 2014/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201406025
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クローン性の細胞遺伝学的検査法には,染色体分染法,多色蛍光染色体解析(SKY),蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)がある。染色体分析ではクローンの存在診断に重点が置かれ,クローンサイズの評価には間期核も検索できるFISHが適している。血液腫瘍における細胞学的多クローン性の頻度は0.4~5.8%である。染色体の全体あるいは一部が粉砕化したのち,再結合してモザイク状に再構築されるクロモスリプシスは,一挙に数10~数100箇所のDNA再構成を生じる。