特集 血液病の皮膚病変を診る
2.IgG4関連疾患と皮膚病変
山口隼人
1
,
八木宏明
2
,
戸倉新樹
3
Hayato Yamaguchi
1
,
Hiroaki Yagi
2
,
Yoshiki Tokura
3
1浜松医科大学 皮膚科学
2静岡県立総合病院 皮膚科 主任医長
3浜松医科大学 皮膚科学 教授
pp.695-702
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201405037
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IgG4関連疾患は本邦から近年提唱された疾患概念であり,全身諸臓器に病変を認める炎症性・硬化性疾患である。種々の臨床科からIgG4関連疾患の報告があるが,皮膚病変についての報告は少ない。今回我々は,IgG4関連疾患で認められる皮膚病変について,皮疹を8つの型に分類整理した。〈1〉 皮膚形質細胞増多症,〈2〉 偽リンパ腫/好酸球性血管リンパ球増殖症/木村病,〈3〉 虚血指,〈4〉 Mikulicz病,〈5〉 乾癬,〈6〉 非定型紅斑丘疹,〈7〉 高γグロブリン血症性紫斑/蕁麻疹様血管炎,そして,〈8〉 血小板減少性紫斑病である。したがって,こうした病変ではIgG4関連疾患が鑑別診断となる。