特集 血液病の皮膚病変を診る
3.骨髄異形成症候群・骨髄性白血病と皮膚病変
菅谷誠
1
Makoto Sugaya
1
1東京大学大学院 医学系研究科 皮膚科学 准教授
pp.703-708
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201405045
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骨髄異形成症候群・骨髄性白血病に伴う皮膚病変には,組織学的に腫瘍細胞を認める特異疹(皮膚白血病)と,Sweet症候群のような非特異疹がある。原病の治療によって皮膚症状が軽快するものもあれば,皮膚病変のために特別な治療を要するものもあるため,正確な診断が必要である。さらに,白血病の治療に伴って様々な皮膚病変が生じることがある。古くからあるアレルギー性の薬疹以外にも,新しく開発された治療薬による,作用機序に特有の皮膚障害が報告されている。これらの鑑別は治療方針に大きく影響してくるため,皮膚病変を正確に診るスキルが求められる。