Topics 「身近な話題・世界の話題」(123)
マラリア原虫の赤血球侵入メカニズム
越野一朗
1
,
高桑雄一
2
Ichiro Koshino
1
,
Yuichi Takakuwa
2
1東京女子医科大学医学部 生化学教室 講師
2東京女子医科大学医学部 生化学教室 教授
pp.600-605
発行日 2014年3月30日
Published Date 2014/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201404090
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マラリア原虫はヒト体内における生活環のほとんどを赤血球内で過ごし,様々な症状や病態を引き起こす。その起点となる赤血球侵入に関与する分子は,この偏性細胞内寄生原虫が唯一細胞外に露出する機会であることから,制圧策の標的として重要である。特に赤血球側で起こる分子イベントの解明は,従来の制圧策が直面してきた耐性獲得などの問題を憂慮する必要がない,新規の標的分子と成り得る。