特集 赤血球造血の基礎と臨床
8.リボソーム異常症と関連疾患
倉光球
1
,
浜口功
1
Madoka Kuramitsu
1
,
Isao Hamaguchi
1
1国立感染症研究所 血液・安全性研究部
pp.591-599
発行日 2014年3月30日
Published Date 2014/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201404081
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新生児100万人当たり5,6人に発症するDiamond-Blackfan anemiaは,乳児期から赤血球造血のみが障害される先天性の赤芽球癆である。近年,DBA患者の遺伝子解析から病因遺伝子の遺伝子座が第19番染色体長腕に同定され,RPS19(リボソームタンパクS19)をコードする遺伝子であることが明らかにされた。それ以来,リボソームタンパクが引き起こすリボソームの異常と貧血の関連が明らかにされつつある。こうした研究の成果は,リボソーム関連疾患発症の解明にも期待される。