特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官
1.リボソーム
抗リボソームP抗体の利用
河端 正樹
1
,
玉井 誠一
1
Masaki Kawabata
1
,
Seiichi Tamai
1
1防衛医科大学校 検査部
pp.364-365
発行日 2012年10月15日
Published Date 2012/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101316
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●抗リボソームP抗体の概要
リボソームは蛋白合成の場となる細胞内小器官であり,真核細胞のリボソームは約80種類の蛋白と4種類(28S,18S,5.8S,5S)のRNAから構成される巨大複合体で,28S RNAを含む60Sの大型サブユニットと18S RNAを含む40Sの小型サブユニットからなり,ダルマのような形状をしている。
1967年Schurらにより,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE)患者血清中から細胞質に多量に存在するリボソームに対する自己抗体が見出され1),その対応抗原としてリボソーム中のP蛋白などが明らかにされている。
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