特集 iPS細胞への期待
7.疾患特異的iPS細胞を用いた慢性骨髄性白血病の病態解析
宮内将
1
,
黒川峰夫
2
Masashi Miyauchi
1
,
Mineo Kurokawa
2
1東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科
2東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 教授
pp.233-239
発行日 2014年1月30日
Published Date 2014/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201402071
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iPS細胞は,腫瘍細胞から樹立することも可能である。われわれは,慢性骨髄性白血病患者検体よりCML-iPS細胞を樹立した。CML-iPS細胞から分化誘導された血液細胞は,チロシンキナーゼ阻害剤,イマチニブに対して感受性を示した。その一方で,未分化な一部の分画においてはイマチニブの感受性が消失し,CML幹細胞と似通った性質を示した。CML-iPS細胞が新規疾患モデルとして有効であることが示された。