特集 慢性骨髄性白血病(CML)治療 ~残された課題~
2.初発慢性期CMLに対する至適治療とその効果判定
平瀬主税
1
,
松村到
2
Chikara Hirase
1
,
Itaru Matsumura
2
1近畿大学医学部 血液・膠原病内科
2近畿大学医学部 血液・膠原病内科 主任教授
pp.177-187
発行日 2013年1月30日
Published Date 2013/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201302177
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初発の慢性期慢性骨髄性白血病に対して,第1世代のチロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブよりも強力なBCR-ABL阻害作用を有する第2世代のニロチニブ,ダサチニブが本邦でも承認された。その結果,イマチニブと比較してより早期の深い分子遺伝学的効果の達成,より確実な病期進行の回避が可能となった。また,深い分子遺伝学的効果を達成・維持することで治癒を目指す時代となった。しかし,イマチニブと違って第2世代TKIの長期投与の安全性は,今後確認される必要がある。また,新たな治療効果判定基準の確立という課題も残されている。