連載 記憶に残る症例(45)
直面した“喘息死”の3例 ~現在にも通じる喘息管理の現状と課題~
保澤総一郎
1
Soichiro Hozawa
1
1医療法人社団HARG広島アレルギー呼吸器クリニック統括院長
pp.218-221
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201902218
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1990年代に経験した喘息死の3症例について記憶を辿ってみた。ICS(吸入ステロイド薬)あるいはICS/LABA(長時間作用性吸入β2刺激薬)配合剤をベースとした喘息長期管理により喘息コントロールがより良好になったことは異論のないところである。しかし喘息管理の現状と課題を考えてみると,これらの患者さんからの教訓は現在の喘息管理にも大いにつながってくる。喘息管理は実際どこまで良好なのか,確認すべき臨床課題が実は多く残されていることを喘息実地臨床に関わるものとして謙虚に考える必要がある。