特集 アレルギー疾患患者のQOL
Ⅰ.内 科 1.成人喘息のQOL評価法
保澤総一郎
1
Soichiro Hozawa
1
1広島アレルギー呼吸器クリニック統括院長
pp.1136-1145
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201709012
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気管支喘息は慢性疾患であり,長期管理の中でQOL評価は欠かせない。欧米では1980年代から,喘息患者におけるQOL評価の科学的ツールとしてQOL調査票が種々開発され議論されてきた。わが国では,それらの日本語版を使用してきたが,文化の違いなどから内容的に馴染まない部分もあり,日本語版のvalidationも不十分な部分もあった。2000年以降,わが国独自の喘息QOL調査票が検討され,Asthma Health Questionnaire(AHQ)が開発された。さらに,QOLは喘息実地臨床の第一線で評価する必要があるという観点が重要視されて来たことから,わが国発の簡便なQOL調査票としてJapan Asthma Control Survey(JACS)調査票が開発され有用性が期待される。