特集 薬物アレルギーをめぐって
Ⅷ.染毛剤をはじめとする香粧品によるアレルギー
矢上晶子
1
Akiko Yagami
1
1藤田保健衛生大学坂文種報德會病院総合アレルギー科教授
pp.658-664
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201805658
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
現在,香粧品は,科学技術の進歩により多岐に渡る機能性を備えた新しい製品が次々と開発されている。製品の中には予期せぬアレルギーや皮膚障害を生じるものがあり,我々はその時々で注意が必要な試薬成分について精通し,診療にあたる必要がある。本稿では,今知っておきたい試薬として,染毛剤によるかぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)の成分(パラフェニレンジアミン)や,経皮,経粘膜感作による小麦アレルギーを引き起こした加水分解コムギ末,また,化粧品等に含まれるコチニール色素,イソチアゾリノン系の防腐剤によるアレルギーについて概説した。