特集 気管支喘息・COPDにおける肺機能~呼吸生理と病態生理~
I.成人 1.気道炎症の差異と呼気一酸化窒素濃度
平野綱彦
1
Tsunahiko Hirano
1
1和歌山県立医科大学内科学第三講座助教
pp.1330-1339
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201409012
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気管支喘息・COPDの気道炎症の差異のメカニズムとして,窒素化ストレスが関与していることが示唆されている。窒素化ストレスのシグナルの1つであるNOは,呼気ガスとして測定可能であり,気管支喘息の診断や管理,病態の解明に有用で,COPDフェノタイプのオーバーラップ症候群の治療反応性のマーカーとなりうる。さらに呼気NOは新たな末梢気道評価法としての応用もなされており,気管支喘息やCOPDの更なる診療効率の向上に寄与することが期待される。