食物アレルギー~最近の話題・ガイドラインをふまえて~
Ⅳ.経口免疫療法 最近の進歩
佐藤さくら
1
,
海老澤元宏
2
Sakura Sato
1
,
Motohiro Ebisawa
2
1国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部 室長
2国立病院機構相模原病院臨床研究センターアレルギー性疾患研究部 副臨床研究センター長
pp.34-41
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201801034
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
食物アレルギー領域の研究として経口免疫療法を含む免疫療法は非常に注目され,ここ10年での研究成果も多く報告されている。特に治療中の重篤な副反応の軽減を如何にはかるか,が最近のトピックスである。少量を目標とした経口免疫療法では従来法に比べて重篤な副反応が少なくなり安全性が向上し,一定の治療効果も得られ,経皮免疫療法では副反応は局所症状のみで非常に安全に行えることが明らかになってきた。海外では標準化された抗原やデバイスを使用した治験が始まっているので,それらの成果がでるのも楽しみである。本稿では食物アレルギーに対する免疫療法の最近の研究について解説したい。