特集 抗原学 最近の進歩
Ⅳ.経皮抗原:最近の進歩 2.ワクチン含有抗原によるアナフィラキシー
長尾みづほ
1
Mizuho Nagao
1
1国立病院機構三重病院臨床研究部アレルギー疾患治療開発研究室長
pp.102-108
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201701102
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ワクチン含有抗原によるアナフィラキシーは非常に稀であるが,注意すべき重篤な副反応の1つである。インフルエンザワクチン接種には,しばしば鶏卵アレルギーが心配されてきたが,安全に接種できることが示されてきており,牛乳やラテックスなど他の抗原についてもリスクは低いとされている。私たちはインフルエンザHA抗原が原因となることを見いだした。今後検査方法の確立とともに,正確な頻度と原因を特定する体制の整備が必要である。