特集 色々なアレルギー疾患における最近の進歩
II.小児科 2.食物アレルギー診断の進歩
谷口裕章
1
,
佐藤さくら
2
,
海老澤元宏
3
1国立病院機構相模原病院小児科
2国立病院機構相模原病院 臨床研究センター病態総合研究部 室長
3国立病院機構相模原病院 臨床研究センター病態総合研究部 部長
pp.1552-1560
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201511060
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食物アレルギー診断のGold standardは食物経口負荷試験(OFC)だが,医療者と患児・保護者双方に負担を要する検査でもある。症状出現のリスクを評価し,より安全にOFCを行うため,特異的IgE抗体検査やプロバビリティーカーブが用いられる。また,鶏卵のオボムコイド,小麦のω-5グリアジン,ピーナッツのAra h 2など,アレルゲンコンポーネントの臨床応用が広まりつつある。本稿ではこれらを解説するほか,その他の食物のコンポーネントについても,最近の研究成果を紹介する。