特集 口腔アレルギー症候群(OAS) アップデート
Ⅱ.花粉-食物アレルギー症候群 総論
相原道子
1
Michiko Aihara
1
1横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学主任教授
pp.1027-1032
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201708025
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花粉-食物アレルギー症候群(pollen-food allergy syndrome:PFAS)とは果物や野菜の摂取時に口唇の腫脹や口腔粘膜の刺激感を訴える口腔アレルギー症候群のうち,花粉抗原との交叉反応性により症状が誘発されるものをさす。その多くはカバノキ科の樹木花粉やキク科,イネ科などの雑草花粉による感作である。 抗原は広く植物界に分布する汎アレルゲンであり,果物や野菜に含まれる生体防御タンパク(PR-10,LTP)や構造タンパク(プロフィリン)と相同性をもつ花粉抗原に感作されることにより発症する。