特集 日常診療でみるかもしれない ちょっと稀なアレルギー
2.花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)
伊藤 環
1
,
佐藤 さくら
2
1国立病院機構相模原病院小児科
2同病院臨床研究センター
キーワード:
花粉-食物アレルギー症候群
,
pollen-food allergy syndrome
,
PFAS
,
prick to prick test
,
アナフィラキシー
Keyword:
花粉-食物アレルギー症候群
,
pollen-food allergy syndrome
,
PFAS
,
prick to prick test
,
アナフィラキシー
pp.328-335
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002535
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花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)は,花粉抗原による感作と,その交差反応性のある食物の摂取で主に口腔咽頭症状を呈する.代表的なPFASとしてカバノキ科花粉感作によるバラ科の果物のPFASがあるが,それ以外にも原因食物は多岐にわたる.原因食物の感作の確認に関しては,血液検査と皮膚テストがあるが,血液検査での個々の食物のコンポーネントで測定可能な項目が限られること,感度や特異度の点などからprick to prick testも有用である.多くは口腔咽頭症状のみであるが,ときにアナフィラキシーを含む全身症状を呈する場合があるため,重篤な症状の既往がある患者には,除去指導以外にエピペン®の処方が推奨される.
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