特集 Precision Medicineのための難治性喘息の病態と治療
Ⅲ.難治性喘息治療に対する最近の考え方 3.抗IL-5抗体をどう用いるか
田中明彦
1
,
相良博典
2
Akihiko Tanaka
1
,
Hironori Sagara
2
1昭和大学医学部内科学講座呼吸器アレルギー内科部門講師
2昭和大学医学部内科学講座呼吸器アレルギー内科部門教授
pp.936-942
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201707100
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IL-5は好酸球の増殖・活性化に重要な役割を果たすサイトカインである。2016年6月より,IL-5に対するモノクロナール抗体であるメポリズマブ(商品名:ヌーカラ)が難治性喘息患者を対象に使用可能となった。1回100 mgのメポリズマブを4週間に1回皮下に投与する。これまで実施された臨床試験から,末梢血好酸球数の多い患者において有効性が高いことと,臨床効果としては喘息増悪の抑制効果に優れていることが証明されている。今後もさらに新たな抗IL-5抗体や抗IL-5受容体抗体の出現が期待される。