特集 Precision Medicineのための難治性喘息の病態と治療
Ⅲ.難治性喘息治療に対する最近の考え方 4.新規生物製剤開発の現状と展望
長瀬洋之
1
,
小泉佑太
2
Hiroyuki Nagase
1
,
Yuta Koizumi
2
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
2帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学
pp.944-954
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201707108
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現在,喘息に対して抗IgE抗体と抗IL-5抗体が臨床使用可能である。さらに,ADCC活性による好酸球減少効果を有する抗IL-5Rα抗体(ベンラリズマブ)や,IL-4とIL-13の双方を阻害する抗IL-4Rα抗体(デュピルマブ)の有効性が,第3相試験で示されている。さらに最近は,Th2分化や活性化に関与するTLRリガンド,TSLP,CRTH2,GATA3や,そしてILC2,好中球,マスト細胞活性化因子である,IL-33,CXCR1/2,KITへの介入効果が第1~2相試験で検討されている。