アレルギー疾患に対する生物学的製剤
Ⅱ.内 科 3.抗IL-5抗体
長瀬洋之
1
Hiroyuki Nagase
1
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
pp.1632-1641
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201712062
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好酸球は,アレルギー性気道炎症で中心的な役割を有しており,IL(interleukin)-5は,その主要な活性化因子である。抗IL-5抗体であるメポリズマブは,初期の臨床試験では有効性が示されず,対象を好酸球性喘息に限定することで増悪抑制効果が示された。メポリズマブの薬価は約17万円/月であり,過去の臨床試験の失敗からも,投与の際は,末梢血好酸球数の基準を遵守することが重要である。他の抗IL-5抗体であるレスリズマブはFDA(Food and Drug Administration)に承認されており,IL-5Rα抗体であるベンラリズマブの増悪抑制効果も報告されている。