境界領域/知っておきたい
抗IL-17抗体―リウマチ性疾患に対する効果
井川 宣
1
1医療法人交詢医会大阪リハビリテーション病院
pp.370-373
発行日 2012年4月25日
Published Date 2012/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102320
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はじめに
近年,リウマチ性疾患である関節リウマチ(RA)や強直性脊椎炎(AS),乾癬性関節炎(PsA),腸炎性関節炎などの脊椎関節炎(SpA)はTヘルパー17細胞(Th17)関連疾患として理解されつつある.Th17系にはIL-17AやIL-23などのサイトカインが中心的な役割を果たすが,IL-17AやIL-12/23p40を標的とした抗体療法が開発され,現在上記疾患に対してグローバルな臨床治験が行われている.
本稿ではリウマチ性疾患に対するIL-17の関与と,筆者が第Ⅱ相から参加しており,昨年のアメリカリウマチ学会(ACR)でデータが示された,最も先行している完全ヒト型IgG1抗IL-17A抗体であるAIN457(Secukinumab)のRAおよびAS,PsAに対する効果を紹介したい.
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