特集 蕁麻疹の最新知見
Ⅵ.小児の蕁麻疹(食物アレルギーとの関連を含めて)
羽根田泰宏
1
Yasuhiro Haneda
1
1島根大学医学部小児科
pp.934-941
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201607054
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小児の蕁麻疹は,日常診療では原因を特定しえない特発性の急性蕁麻疹に遭遇する機会が多く,刺激誘発型では即時型食物アレルギー,またはその特殊型である食物依存性運動誘発アナフィラキシー,口腔アレルギー症候群などが多い。急性蕁麻疹は感染の関与を疑うことがしばしばあり,感染の治癒と共に蕁麻疹も消退する。食物アレルギーによるものは正しく診断したうえで,児の安全確保と最小限の除去対応に努める。適切に対処する前提として,まず病型を把握し,各々の特徴を知っておく必要がある。