特集 アレルギー・免疫疾患と東洋医学
Ⅱ.臨床 5.慢性蕁麻疹と漢方治療
磯村知子
1
Tomoko Isomura
1
1東京女子医科大学付属東洋医学研究所/磯村クリニック院長
pp.398-403
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201603398
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蕁麻疹の治療に頻用される抗ヒスタミン剤が皮膚マスト細胞の脱顆粒により遊離されたヒスタミンの作用をピンポイントに抑制するのに対し,漢方薬は皮疹のみならず,蕁麻疹の様々な誘因や背景因子に対し多面的に作用する。症例に応じて抗ヒスタミン剤と漢方薬あるいは漢方薬同士を併用することでよりオーダーメイドな治療が可能となり,自然な治癒に導くことができる。本稿では,蕁麻疹の性状及び背景因子に応じた蕁麻疹の漢方治療について解説した。