特集 アレルギー・免疫疾患と東洋医学
Ⅱ.臨床 6.関節リウマチの漢方治療
小暮敏明
1
Toshiaki Kogure
1
1独立行政法人地域医療機能推進機構 群馬中央病院和漢診療科主任部長
pp.404-410
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201603404
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関節リウマチ(RA)の治療戦略は生物学的製剤の登場に伴い,ここ10年間で大きく変化した。早期から強力な抗リウマチ薬を投与することが日常的となり,エンドポイントは臨床的寛解ならびに構造的寛解にシフトした。一方,漢方薬は古くからRAに対して投与されてきた。しかしながら,伝統医学的な手法に基づいて経過観察してきた従来の臨床応用とは異なり,現在ではRAの疾患活動性に従って漢方薬の効果を迅速に判断しなければならない時代となった。このような趨勢のなかで,漢方薬の抗リウマチ効果をいかに臨床に還元するか新たな方法論を構築する必要性がある。