特集 アトピー性皮膚炎の病態に基づいた新たなアプローチ
Ⅲ.アトピー性皮膚炎の新しいバイオマーカー
太田昭一郎
1
,
出原賢治
2
Shoichiro Ohta
1
,
Kenji Izuhara
2
1佐賀大学医学部臨床検査医学講座講師
2佐賀大学医学部分子生命科学講座分子医化学分野教授
pp.190-196
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201602028
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アトピー性皮膚炎を診断したり重症度を判定したりするための項目には,熟練した皮膚科医でなければ客観的で再現性のある判定が難しいものが多い。全年齢層において高い有症率を示すアトピー性皮膚炎は,非専門の一般開業医が診療する機会も多くあり,客観的かつ定量的に診断するためのバイオマーカーが必要である。SCCAおよびperiostinは血清で定量でき,皮疹の重症度との相関も認められるため,アトピー性皮膚炎の新規バイオマーカーとして今後期待される。